いづ藤のよみものbook

『守口漬』のはじまりと効能

[守口漬のあれこれ]

いづ藤の看板商品『守口大根』。

前回は、守口大根の“生産”の部分にフューチャーし、守口大根とはどういうものなのか?という事を知って頂けたかと思います。

今回は、「守口漬」の“はじまり”と“効能”にスポットを当て、より深く守口大根を知って頂けたら幸いです。

 

守口漬のはじまり

守口大根の歴史に関しては諸説あります。主に言われているのは、明治15年に名古屋で漬物業を開業した山田才吉が、岐阜で生産していた90㎝にもなる細長い「長良大根」なるものを塩漬けし、その後酒粕と味醂粕で仕上げるという事を考案しました。それが、『守口大根味醂粕漬』のはじまりだと言われています。

昭和25年に愛知県で開かれた国民体育大会では、「きしめん」「ういろう」につぎ、「守口漬」が名古屋駅構内で販売され、以後その影響で、“名古屋名産”として有名になった守口漬は、その手間のかかる製法で高級漬物として人気となりました。

そして現在、日本の伝統的食材である漬物は、日本人だけでなく、海外の方からの関心も高まっています。

しかしながら、手間ひまを省くという風潮が、利益や効率を求める現代社会において、業種問わず多くの企業で根付いてしまっているように感じています。

「“昔ながらの製法”を、頑に守り伝えて受け継いでいく」

時間と手間はもちろん掛かりますが、歴史的観点からも“ほんものの味”は後世に受け継いでいかなければなりません。

世界に誇れる守口漬であるためには、伝統を受け継ぎ“ほんものの味”を味わって頂く事だというのが、私どもいづ藤の想いです。

 

守口漬の効能

まず、漬物全体に言える事ですが、野菜をそのまま食べるよりも、発酵食品である漬物にしたほうが、微生物の働きで健康に役立つ栄養素が増えるという事を、お漬物を特集した以前の記事でも紹介しました。

その代表的な要素がビタミンB群と食物繊維。
エネルギー代謝を高めるビタミンB群は、糖質や脂質の代謝を促進してくれる為、健康維持に大きく関わってくる重要なビタミンです。

そして、食物繊維は、糖尿病、動脈硬化など、こちらも健康維持に関わる様々な効能が確認されています。

 

では、守口漬独自の効能はどうでしょうか?

守口漬には熟成の過程で生成される「メラノイジン」という、守口漬の特色でもある褐色の色素を含んでいるのですが、このメラノイジンには細胞膜を丈夫にする作用があり、様々な栄養素を吸収しやすくし、ストレスに対する抵抗力も高めてくれる事がわかっております。

それ故に、うなぎなどの栄養素の高い食品と食べ合わせると、その食品が持っている栄養素を効率良く摂取出来る事になるのです。

現在、新型コロナウイルスにより、外出自粛が続いている今、多くの方が先の見えない不安から多大なストレスを抱えている事と存じます。

ストレスが溜まると、体の免疫力も弱まってしまう為、栄養素を効率的に吸収し、ストレス耐性を高める効果を期待出来る守口漬は、今のこんな状況だからこそ、食してほしい日本の健康食品です。

守口漬を通し、皆様の健康な毎日を心より願っております。

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