[旬のお漬物]
雨の多い季節になってまいりました。
湿気と暑さが混じる梅雨の時期は、カラっと晴れた夏よりも、食欲が低下してしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな季節は、さっぱり食べられるそうめんなどが美味しく感じられるものですが、そうめんの付け合わせにも、美味しく食する大事な脇役の存在が有難く感じます。
そんなそうめんの脇役に是非お勧めしたいのが、「みょうが漬」です。
いづ藤の旬の浅漬の6月の商品である、「みょうが漬」を、今回は深堀りしてご紹介します。
みょうがは日本を代表するハーブ
みょうがはアジアから持ち込まれハーブです。
穂先の特有の香りが、ハーブとして利用されている所以でもありますが、食べるとシャキシャキとする食感と、爽やか苦味と辛みが漬物として食するとこれまた美味で、夏の暑い時期に最高のお漬物です。
古くは中国でも食されていたようですが、今でも食用として食しているのは日本のみと言われてる程、他の国では珍しい食材になっており、現代では日本を代表するハーブと言っても過言ではないかもしれません。
その歴史は大変古く、3世紀の書物「魏志倭人伝」にも記録が残っている他、平安時代の書物にもみょうがの漬物が登場しており、奈良でも古くから奈良漬と共に漬物として食されていたという歴史もあります。
みょうがという食材は、長い長い歴史を日本人と共に歩んできた食材なのです。
「茗荷」という名前の由来
みょうがとは、漢字表記で「茗荷」と書きますが、これは釈迦の故事に由来すると言われております。
釈迦の弟子に物覚えが悪い弟子がおりました。
自分の名前すら忘れてしまう状態だった為、名札(名荷)つける事にし、この“名荷”を“ミョウガ”と発音していた為、この漢字が定着したという言い伝えがあります。
昔、「みょうがを食べると物忘れがひどくなる」という迷信がありましたが、この釈迦の故事が由来となっているかもしれません。
ちなにみ、みょうがの花言葉は「忍耐」です。
迷信とは真逆で、とってもポジティブな花言葉です。
みょうがの効能
みょうがの効能として有名なのが、「カリウム」です。
このカリウムは夏野菜に多く含まれる傾向があり、体の中の余分な水分を排出してくれる為、冷房のきいた部屋に長時間にる事でおこる血流の悪さやむくみ防止に効果があると言われ、この季節にとっても嬉しい成分なのです。
また、「カンフェン」という成分も含まれており、これも冷えなどからくる体のこりを緩和してくれる作用があり、更には、殺菌作用や抗ウイルス作用があるとされ、風邪の予防にも効果的と言われています。
実際の効能を実証したわけではないので、確かな事は言えませんが、長い間食され、愛されてきた歴史が証拠なのかもしれません。
この夏、みょうが漬けを食べて、美味しく元気に夏を乗り切ってはいかがでしょうか。